「研究発表のためのスライドデザイン」(宮野公樹著)
分かりやすい発表スライドを作るという作業は、研究作業そのものと比べると副次的なものとして扱われる傾向があります。さらに、分かりやすい発表スライドを作るという事にそもそも関心が無いような発表にも少なからずお目にかかります。本書は、分かりやすい発表スライドを作る具体的な技術をコンパクトにまとめた「つかえる本」であるだけでなく、分かりやすい発表スライドを作る意義についても再発見させてくれます。例えば、発表スライドの構成を考えるという作業は、研究そのものの構成をも再考させるきっかけになります。私自身も経験があることですが、研究をしているときは自らの研究を客観的に捉えることが難しくなる時があります。そんな時に、他人にとってのわかりやすさを考えて発表スライドを作るという作業は、一度落ち着いて自らの研究を客観的に捉え直すきっかけにもなると思います。